すれ違い

2019年12月7日


 

より良い自分になるために役に立つ本まとめ!

 


 

 

 

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スーパーで買い物をしていると、正面からスタスタと歩いてくる男性が見えた。何となくこっちに用がありそうな雰囲気を醸し出していた。普通に通り過ぎようとすると、その背の小さな男性は立ち止まり私に声をかけてきた。
「あなたは、敗者ですか?」
なんと失礼な人だ。いきなり人に対して敗者とは、今までどういう教育を受けてきたのだろう。嫌――ひょっとするとこの人は何かの障害を持っているのではないのか。小さい背に焦点の合っていない目。こちらを見ているようで見ていないような奇妙な目つきは一般人とはかけ離れているように見えた。この人はおそらく知的障害者なのだろう。
「いいえ、違いますよ私は勝者です」
無視をして通り過ぎればいいものの、はっきりと私が敗者でないことを伝えないとなんだか決まりが悪い、そういう感じがした。すると男性はなるほど…とだけ呟きまたスタスタと歩き出した。
次の日もいつも通りスーパーでカフェオレを買おうとすると、また昨日会った彼が私の所にスタスタと歩いてきた。
「あなたは、敗者ですか?」
また同じ質問ですか。私がそんなに敗者に見えているというのか。この端整なルックスに白い歯、高い身長にン十万もするこの白いブランドものジャケットに身を包んでいるというのに。人を見る目がこれほどにもない人も珍しいと思いながらなんだかムッとして今日は言い返しやることにした。
「違いますよーあなたは失礼な人ですね。そういうあなたこそ敗者なのではないですか?」
男は少し考えた後、言った。
「違います。私は敗者ではありませんが、すごく痛いのです」
「どこが痛いのです?」
「あなたは敗者ですか?」
――話しが通じねぇ。やはりこの人は知能が普通の人より低いのだ。そう、次会った時は無視して通り過ぎよう。全く持って時間の無駄だ。私は溜息だけを残し場を後にした。
あれだけ大きくため息をしてやったのだ。もうさすがに声をかけてくることはなかろう。その次の日も、スーパーで買い物をしていると、相変わらずあの男性は私に声をかけてきた。
「あなたは敗者ですか?」
――もう、違う!何回同じ質問をすれば気が済むのだ。今日こそはこの質問の意図が何なのか探り出してやる。私は、敗者だと答えて次にどういう反応するか確かめてやることにした。
「はい、敗者です」
男はニッコリ笑い、口を大きく開けた。

その時私は気づいた――私は歯医者ではないことに。


 

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